2006年02月10日

流星ワゴン/重松清

内容(「MARC」データベースより)
ひきこもり、暴力をふるう息子、浮気を重ねる妻、会社からはリストラ寸前…そんな37歳・秋。「死んでもいい」と思っていた僕は、ある夜不思議なワゴン車に乗り、自分と同い歳の父と出会った-。家族小説の新境地を拓く長編。


これは良かった!
泣ける。
泣かそう、泣かそうという表現はなく、文の端々に泣ける要素がひっそりと隠れてて、何回か涙で文字が見えませんでした。

映画化らしいですね。
これ主人公の年齢に近い30代後半の家庭を持った男性が読むといいんじゃないかな。
父と子のいろんな愛情の形がこの本には詰まってます。

家庭も人生もどうでもよくなった主人公が駅ロータリーで意識混沌としているなかワインレッドのワゴン車がお出迎え。案内人は5年前に交通事故で死んだ橋本父子。
車種がオデッセイとは粋です。

嫁の淫らな性癖に気付かなくても主人公に非はないと思うんだけど、息子の受験失敗と家庭内暴力が結果的にこの性癖の悪化の引き金となっているのかねぇ。厄介な嫁だねぇ。

一度は人生を捨てた主人公が崩壊した家庭を戻すため、サイテーの現実をやり直そうと頑張ります。でもなかなか結果が出せず、やり直しの目的が「家庭を取り戻すため」から「後悔なく死ねるように」に変わってしまって、せつなかった。

作者は主人公だけでなく橋本父子にも同等の試練を厳しく与えてて、だからこそ暖かい。
終わり方も一筋も光が見えてて好感。未来を捨てた人間が未来を背負ってやっていくんだよ。

最後、読者に呼びかけるように投げられた言葉も、王道だけどよかった。

流星ワゴン流星ワゴン
重松 清

講談社 2002-02
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posted by 桃鳥 at 00:45 | Comment(0) | TrackBack(1) | 書籍
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ナイフとエイジと流星ワゴン
Excerpt: 新作じゃないけど、最近読んだ本を、ミニ感想つきで並べてみます。 放置しておくと感想を書かなそうなので、やっつけ気味(苦笑) このところ特に集中的に読んだ作家の一人、重松清氏の小説です..
Weblog: あっちゃblog
Tracked: 2006-03-07 00:56
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