2006年07月22日

失はれる物語/乙一

出版社/著者からの内容紹介
大切な人とわかちあいたくなる、暖かい涙を誘うピュアストーリーズ


6篇からなる短編集。どれもこれもせつないような温かいような。これ読んでると些細ないさかいなんてどうでもよくなると思います。

「Calling You」
携帯電話を持たない孤独な少女が頭の中で自分だけの携帯電話を妄想し誰かとお話するという内容なのですが、送話口の相手が実存であるから、あれ?妄想じゃないの?と不思議な気分になります。
人との繋がりって一緒にいることが全てじゃないなーと実感。携帯電話のメモリに登録されてる数、イコール心を癒してくれる人の数ってわけでもないし。これに似た結末で「イルマーレ」という映画があるのを思い出しました。

「失はれる物語」
とにかくせつない。
植物人間化した夫が無事だった右腕だけで、意思を伝達。意思を伝達といっても指先の小さな動きでYes/Noを表現するだけのもの。妻が右腕に触れる感触だけで心情の変化を読み取り、つらい選択をする愛情の深さに泣けてきた。

「傷」
他人の傷を自分の肉体に移動してしまう能力を持った少年と主人公の物語。
他人を思いやり、見る傷すべてを自分に取り込んでしまう少年の純さも素敵だけど、彼と少年の友情のほうが見ものかも。

「しあわせは子猫のかたち」
ひきこもり希望なのに引越し先の住まいに居ついた幽霊が、引き篭もらせてくれないので笑った。

「マリアの指」
ダラダラ読んだせいか少々しんどかった。
いち少年が何でコナンよろしく事件解決に没頭するのかよくわからなかった。

失はれる物語失はれる物語
乙一

角川書店 2003-12
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posted by 桃鳥 at 02:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍
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