2006年11月24日

火車/宮部みゆき

内容(「BOOK」データベースより)
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。


山本周五郎賞受賞作。

大阪の地理取材の同行に高村薫さん、大阪弁のアドバイスに東野圭吾さんが関わってらっしゃるそうです。

カード社会の落とし穴をこってりばっちり説明されている解りやすさもさることながら、自分の幸せを獲得したいがために他人を葬る女性心理の浅ましさと執着心の描写が逸脱です。

といっても関根彰子の皮を被った女性の心理は本人から語られることは一切なく、全て周囲の人間の推測から成っているのですが。
警察の人間でありながら警察の手を借りず終始個人的に捜査する本間の人情にもホロリです。
で、最後はそこで終わるのか!な結末もとてもドラマティック。

それにしても消費者金融のCMはいかにも楽しく簡単に借りられるイメージが濃くて毒ですな。
「今日は彼女の誕生日。でも給料日前でピーンチ!そんなときにはお手軽キャッシュローン」みたいなCM見て、本当に消費者金融に借金してまで誰かにプレゼントする人いるのかな〜、とか思うわけですが、広い世の中いるんでしょうね。それなら親借金とか、親戚借金、朋友借金のほうがマシだべ。

カード社会の恐ろしさを学校で教えてくれないなら、せめてこの本を卒業時に読むといいよ。
英文版もあるんだ、これ。

火車火車
宮部 みゆき

新潮社 1998-01
売り上げランキング : 9357

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posted by 桃鳥 at 21:58 | Comment(0) | TrackBack(2) | 書籍
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火車
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