2007年02月15日

風の墓碑銘/乃南アサ

内容(「BOOK」データベースより)
東京・下町の解体工事現場から白骨死体が三つ。そして大家である徘徊老人の撲殺事件。真夏の下町を這いずり回ること二カ月あまり。中年の毒気を撤き散らす滝沢の奇妙な勘働きと、女刑事・音道貴子の大脳皮質は、「信じられない善意の第三者」でようやく焦点を結んだ。名コンビは狂気の源に一歩ずつ近づいてゆく…。


『風の墓碑銘(エピタフ)』
音道・滝沢コンビシリーズの前作を読まず、こちらに手を付けてしまいました。
表紙の女性はおそらく音道刑事なんでしょうけど、手に取った時点では内容知らんもんだから女子高生のオネーチャンだと思ってしまった。ほら、清潔感のある白シャツが制服に見えなくもないっしょ。

古い賃貸家屋の解体工事の最中に成人男女と新生児(もしくは胎児)の白骨死体が一体ずつ寄り添うように埋められていた、という衝撃的な出だしからスタート。
前半はこの家屋の家主が認知症であるため捜査が進展せず、しかも家主が撲殺されるという事件が発生してしまい、白骨死体の件は忘れられたまま終結してしまうのかと思いましたよ。

でも白骨死体の件と大家撲殺事件はちゃんと話が繋がるから感心。「犯人おめーかよ!」と素直に驚いて、そしてつっこんだ。
二十年余り前に命を絶たれた物言わぬ死体の無念を晴らそうと汗水たらす音道刑事の意志に人情を感じます。

謎解き方面だけでなく捜査する側の私生活や心理描写も人間臭がプンプン。
事件解決の仕方も愉快痛快ではなく、どちらかというと地味な方だけどそこに重みが感じられる一冊でした。

風の墓碑銘風の墓碑銘
乃南 アサ

新潮社 2006-08-30
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posted by 桃鳥 at 23:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍
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