2007年03月29日

嫌われ松子の一生/山田宗樹

出版社/著者からの内容紹介
30年前、中学教師だった松子はある事件で馘首され故郷から失踪する。そこから彼女の転落し続ける人生が始まった__。一人の女性の生涯を通して愛と人生の光と影を炙り出す感動ミステリ巨編。


就任していた中学校をクビなってからの人生、どうしようもない男と生活を共にして人生転落、頑張って這い上がっても別の男のせいで転落、一人で転落、たまには元教え子と共に転落、転落、転落・・・。
ただ幸せになりたかっただけなのに、こんなにもがいて転がってはいつくばっては蹴飛ばされ、まるで数人分の不幸を背負っているようです。

哀れだけど、自業自得という思いが半分。
そもそも人生が転落し始めたきっかけの修学旅行の盗難事件は、自棄にならずに教師としての職務をきっちり果たしていればこんなことにはならなかったはず。同室の女性教師の現金を黙って拝借など言語同断。事後釈明を図ったところで悪あがきにしか見えない。

男性関係では小説家の卵にしても元教え子にしても松子は男をダメにする存在だと思ったです。守ってやりたいという母性が働くんだろうけど、ピントが外れてる。自分を愛してくれているなら誰でもええんかい、とも思うわけで。

仕事には執着をもたないし、行動は短絡的。どうして我慢ができないのか、と叱咤したくなる。
不倫で愛を勝ち取るには人生捨てるほどの覚悟と代価が必要なのに松子の思考は自分の都合のいいようにしか向いてない。
正当防衛寄りの殺人事件を起こしてしまったとしてもそれを隠して幸せな生活を望むのは都合よすぎ。

そんなわけでいろいろツメが甘い松子だけど、本人のズボラだけが転落の原因ではなく環境や人間関係に恵まれなかったことも含めかなりドラマティックな人生転落劇でした。

松子の人生を追う甥視点の現在と松子視点の過去、テンポのいい切り替わり構成が巧いです。読書が読書がすすむ君でした。

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山田 宗樹

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posted by 桃鳥 at 23:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍
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