2005年09月20日

イルカと墜落/沢木耕太郎

イルカと墜落イルカと墜落
沢木 耕太郎

文藝春秋 2002-03
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内容(「MARC」データベースより)
窓の外の熱帯雨林がぐんぐん近づいてくる。どうやらこの飛行機は墜ちるらしい-。沢木耕太郎が体験した、九死に一生を得たブラジルでの墜落事故の顛末。


著者の沢木耕太郎氏が、NHKのドキュメンタリー番組を作るためアマゾン奥深くに生息するイソラドという部族に接触を計る話。未開発の地に木材業者や金鉱堀りなど部外者が立ち入ると、開発にも細菌にも免疫力のないイソラドのような部種は今ひとたび死に至るらしい。

この本は「イルカ記」と「墜落記」で分割されてるのですが、文化人類学的な話は「イルカ記」に、著者の飛行機墜落事故の体験は「墜落記」に書かれてます。イルカ記はそこそこに流し読み〜、で次の「墜落記」が著者の腹黒っぷりが全面的に出てて笑えるのです。

笑えるのは彼らが軽症で済んだからなんですけど。
『深夜特急』でも思ったけど沢木耕太郎は勘が鋭いし、運がいい。

以下、「墜落記」の感想です(前後のあらすじなし!)。




目的地へ向かうセスナ機に乗る前から、著者はパイロットに対して何かしら不信感を抱きつつも搭乗。そして搭乗中に燃料漏れ、左エンジン停止、右エンジンも停止・・・墜落。

左のプロペラが止まったとき、重量を軽くするため皆の荷物を捨てる役割を担うのが最後尾座席を陣取ってた著者なわけですが。

まずは取材機材の脚立やダンボールなど当たり障りのないものから落としていって、いよいよ私物を落とす番になったとき、著者の脳裏によぎったのは、

―あいつがいけないのだ!
―この野郎、この野郎。


パイロットが搭乗前に、自分がこれから操縦しようとする機体に対して無関心だったのが癪(しゃく)にさわったらしく、著者はいかにも大事なものが入っていそうなパイロットの革の荷物を 盛 大 に捨て始めるのです。

空から物を捨てることに快感すら覚えてるよ、この人。

NHKスタッフと自分の荷物は結局、無事(笑)。

パイロットの荷物の中には金のアクセサリーが入っていたらしいが、「捨てたかどうか夢中だったので覚えてない」と最後までとトボケ通した著者。

ほんとに腹黒い・・・。


posted by 桃鳥 at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍
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